■薄膜チップ抵抗器は、スパッタリングやプラズマCVDなどの成膜方法による均一な抵抗膜と耐環境に優れた保護膜を採用することで高信頼性・高安定を実現しています。
■電流が均一で、スムーズに流れ、長期安定性も確保できます。
長所
・高精度で抵抗温度係数が小さい。
・電流集中が無く、特性が安定し経時ドリフトが少ない。
車載、FA産業機器分野
従来品より更に過酷な環境条件においても
長期信頼性を確保できる薄膜抵抗を提供
無機保護膜の付加
RGシリーズ
いずれの試験および抵抗値でも±0.1%以下の抵抗変化率。 AEC-Q200準拠
★一般的に抵抗器のノイズは以下の式
抵抗器のノイズ=熱雑音+電流雑音(1/f雑音)
熱雑音はサーマルノイズと呼ばれ、ノイズ電圧実効値は次式。
上記のように、熱雑音は温度・抵抗値・帯域で決まるため、
材質による違いはない(薄膜も厚膜も同じ)。
電流雑音(1/f雑音)は、低周波領域で現れ、材質や構造に依存し、
自由電子(キャリア)の動きなどで発生するノイズ。
この電流雑音(電流ノイズ)は、薄膜抵抗が厚膜抵抗に比較して小さく
ローノイズである(薄膜と厚膜のノイズ特性を参照)。
高周波では電子はその表面を移動する”表皮効果”がおこります。
薄膜では膜厚が数十ナノメーターと薄いために高周波領域でも
表皮効果の影響を受けにくい安定した特性を示す特徴をもった抵抗器です。
表皮効果とは、導体に交流電流が流れている時、導体の表面に電流が集中し、
電流が流れにくくなる現象で周波数が高くなるに従って表皮効果の影響が出やすくなります。
弊社の薄膜抵抗は端面電極にもスパッタリング工法を採用しています。
これによりセラミック素材との電極強度が極めて安定しています。
金属薄膜を基板上に成膜すると微小な島状の核が形成され
それらが成長していく過程で互いに接触することで連続膜が
形成されます。このモノシリック構造(金属原子連続膜)
により電圧印加による抵抗膜のダメージを受けにくく破壊に至る
までの抵抗値変化率が少ない特徴が見られます。
薄膜抵抗は半導体の形成プロセスと同様のフォトリソグラフィー技術によって形成されます。
この形成方法により高精度なパターン形成が可能となり小型で微細な抵抗膜形成が可能となります。