Thermal Variable Attenuator  PXV1220S

高周波増幅回路の温度による利得変化を調整します

  YDSの温度可変減衰器は、環境温度の変化により減衰量が変化する素子です。
 温度上昇に伴い減衰量が減少しますので高周波増幅回路など温度上昇に伴い利得が減少する特性を補正することができます。
 1つの温度可変減衰器で、入力信号をアナログ的に直接コントロールすることができるため、温度補正方法の中でも最もシンプルで安価な方法になります。
 回路性能の向上はもちろんコストダウンや部材管理削減など多くのメリットをお届けできます。 
 携帯電話用基地局など多くの通信増幅回路の温度補正への使用実績があります。

 

<特長>

・極めて再現性が良く、周囲温度の変化に合わせて減衰量が常に一定の値に変化します。

・アナログ補正ですので無段階補正ができます。

・構成がシンプルで、温度変化による位相変化や遅延変化がほとんどありません。

・抵抗器用材料で構成されていますので低周波数から高周波数まで幅広いレンジでご使用いただけます。

・小型(2.0×1.25mm)、軽量(約6.5mg)で回路の中でスペースをとりません。

・面実装タイプで自動実装が容易です。(テーピングで提供されます)

・構成がシンプルで接合点が少ないことから高い信頼性があります。

・他の温度補正方式に比べ安価に温度補正を実現します。

・高精度薄膜と特殊感温抵抗により、温度以外の作用により減衰量が変化することはなく、安定な動作を保証します。

10種類の減衰量と減衰量毎に8種類の変化傾斜特性を持ち合計80種類以上の温度補正変化特性を提供できます。

 

<形状、寸法>

   A: 表示(方向性及び減衰量と傾斜記号を示します) D: 感温抵抗
   B: 外装樹脂 E: 薄膜抵抗体
   C: 電極(表面はんだ仕上げ、鉛フリーも可能です) F: アルミナ基板

<等価回路図>

 

(1)、(2) 入出力端子

(3) グランド端子

 

    

           

<仕様>

項  目

定 格

図−1 負荷軽減曲線

減衰量 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10dB(周囲温度25℃ 無負荷)

減衰量許容差 ±0.5dB (周囲温度25℃ 無負荷)
インピーダンス 50Ω
VSWR .3以下(周囲温度25
減衰量温度変化特性

減衰量毎に、8種類または9種類の温度特性。
記号:N1〜N8,N9

温度特性グラフはリンクを参照下さい

使用周波数範囲 DC〜3GHz
定格入力電力 63mW (負荷軽減曲線は、図−1による)
使用温度範囲 −40℃〜+100℃
定格周囲温度 70℃
保存温度範囲 −45℃〜+90℃

 <特性>

項  目

試 験 条 件 許容変化・規格値
短時間過負荷 定格電圧の2.5倍 を5秒間印加。 ±0.1dB

±1%

定格負荷寿命

70±3℃雰囲気中で定格電圧を 90分印加,30分休止 を1000時間繰り返す。

±0.2dB ±2%
耐湿負荷寿命

60±2℃ 90〜95%RH雰囲気中で定格電圧を90分印加30分休止 を1000時間繰り返す。

±0.2dB ±2%
温度サイクル [-40℃30分→室温3分→+100℃30分→室温3分] のサイクル を5サイクル実施 ±0.1dB ±1%
はんだ耐熱性 260±5℃ の溶融はんだ中 に10±1秒間浸漬。

±0.1dB

±1%
耐 震 性

波形:10〜55Hz,全振幅1.5mm,正弦波剥引速度:10-55-10Hz/分 加振時間:XYZ各2時間

±0.1dB ±1%
はんだ付け性 235±5℃または245±5℃(鉛フリーはんだ)の溶融はんだ中 に3±0.5秒間浸漬。 濡れが電極面積の95%以上。

 

<推奨実装ランド>

実装部分から引き出す配線幅などの寸法の決定には ご使用状況に応じた周波数特性上の配慮が必要です。

<テーピング仕様>

梱包仕様はこちらをご覧ください。 CLICK!

 

<アプリケーション>

本素子の使用例はこちらをご覧ください。 CLICK!

 

<高周波特性参考データ>

高周波測定データを参考として掲載しています。こちらをご覧ください。

PXV1220S 1dB & 2dB  click!

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Yokohama Densi Seiko Co., Ltd.
Last Update 04/06/03

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